掻き落とし仕上げ
優しく深みのある肌合いと質感が高級感を演出
地元(石川県)特産の珪藻土掻き落としにより外壁を仕上げた美術館特色
骨材を混入したモルタルや珪藻土などの表面を、ブラシや鏝(こて)で かき落とし、自然な風合いで仕上げる工法。混入する化粧用骨材の種類や配合によって、多様な表情を創り出すことができる。落ち着いた質感とたたずまいを表現できることから、高級住宅の外壁にも数多く採用されている。
施工工程
下地の清掃を行い、吸い込み具合を調整するために下地を水で湿らす。濃度の高いシーラーを塗布すると、下地への吸い込みが悪くなるので注意を要する。単色系の骨材を使用する際は、あらかじめ必要に応じて下地に骨材と同系色もモルタルを塗り、木鏝で押さえて硬化させておく。
仕上げ
下塗りの表面をみずで湿らした後、水引きを見てリシン材を塗りつける。塗布後は、塗りつけ鏝でよく伏せ込み、硬化した頃合いを見計らって、ワイヤブラシまたは鏝で掻き落とす。珪藻土の場合は、仕上げ材を平滑に鏝塗りした後、翌日以降十分に乾燥硬化したことを確認して、ワイヤブラシで表面を掻き落とす。外壁用仕上げ材に、蛭石(ひるいし)や桐生砂を混入すると深みのある質感が得られる。
テクスチャサンプル
※写真をクリックすると拡大写真がご覧になれます。